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技術情報

2025.10.21

電気設備工事における設備項目【電灯設備編】

建物における電気設備の中には更に細かく設備項目が分かれています。

その中でも最も身近でありながら、生活環境や業務環境を支える重要な役割を担っている「電灯設備」。

今回はその電灯設備に焦点を当てて、その種類や設計・積算のポイントを解説します。

 

電灯設備とは

電灯設備とは建築物内の照明や電気機器への電源を供給するための設備です。住宅やオフィス・工場、商業施設等あらゆる用途の建築物に必ず設置されている設備です。利用者の安全性や利便性に大きく関わってきます。

また、建築基準法や消防法にも密接に関係のある重要な設備でもあります。

電灯設備の種類

電灯設備には大きく分けて下記の4つの種類があります。

各種類についてそれぞれ解説していきます。

照明器具設備

照明器具は建物の明るさを確保するために設置され、蛍光灯やLED・投光器など様々な種類があります。

近年はLED化により新築の建物についてはLED器具が設置され、既存の建物についても、従来の蛍光灯や白熱灯・水銀灯からLEDへの更新が進められています。

電灯設備

ここでの電灯設備は照明器具への電源供給をするための配線や配管・スイッチ類がなど全般を含みます。近年では省エネ化を図るための様々な機器が使用されており、その内の1つである人感センサーもここに含まれます。

コンセント設備

電気機器を使用するために欠かせないコンセント。使わない日は無いほど我々の生活の一部となっています。一般的な100Vのコンセントから、エアコンなどの動力機器には200Vのコンセントが設置される場合もあります。
商業施設では一般の人が使用できないように鍵付きプレートのコンセントが使用されたり、建物の雰囲気に合わせたデザイン性の高いものが使用されるなど様々な種類のコンセントがあります。

非常照明・誘導灯設備

火災や停電などの緊急時に人命を守るために設置される設備です。それぞれ、建築基準法・消防法で設置義務が定められています。バッテリーが内蔵され、火災で断線した場合でも点灯できる種類の器具が多く利用されます。

設計のポイント

電灯設備の設計においては、下記の点が重要です。

【照度計画】用途に応じて照度計算をする必要があります。グレア(まぶしさ)の対策も必要です。

【省エネ性】調光システムやセンサーによる制御などを使用し、省エネ効果を高めます。

【利便性】コンセントの配置は、利用者が使いやすく配置する必要があります。

【法令遵守と意匠性】誘導灯のように設置義務があるものについては、基準を満たして配置する必要がありますが、意匠(デザイン)とのバランスを考え設置内容を考える必要があります。

積算のポイント

電灯設備の積算では、下記の点が重要です。

【正確な数量算出】積算業務全般に言えることですが、特に照明器具は同一の器具が数百台以上設置されることが少なくありません。また、その1台ずつの価格が数万円になるため見落としによる影響が大きいです。

【配線器具の種類】コンセントやスイッチなどの配線器具は非常に種類が多く、使用するものを正確に把握する必要があります。同じ形のものでもプレートの種類で金額は大きく変わり、設置個数も多いため注意が必要です。

今回のまとめ

電灯設備は、建築物における必須の電気設備であり、基本的な設備でありながら、その設計・施工・積算には幅広い知識と経験が求められます。照明・コンセント・非常照明などの身近な設備も、法令を遵守した上での利便性や意匠性といった高度な計画のもとに成り立っています。

省エネ化やスマート化が進む現代において、電灯設備は単なる「建物を明るくするための設備」ではなく、建物の付加価値を高める要素へと進化しています。設計者や積算担当者は、最新の技術動向などを把握し、常に知識をアップデートして業務に臨むことが重要です。

今回の記事に登場してきた建築基準法と消防法については下記のリンクから内容を確認できます。

建築基準法

消防法

 

著者情報 AUTHOR


 
大学を中退し19歳から社会人に。IT商材、不動産営業の経験を経て電気設備業界へ。元々電気設備業界である父親の縁があり、プランテクノに入社。積算業務の経験を積み、積算1課長に。現在は横浜市に拠点を置き、新規客先への営業も担当。
好きなことは「効率化」、好きな電設資材は「小さなプルボックス」。

 

 

 

 

 

 

 取得資格

- 第一種電気工事士    R4年12月取得

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