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コラム
2026.05.08
アルミケーブル需要が急拡大?~銅高騰時代における選択肢と今後の動向

近年、電気設備業界においてアルミケーブルの採用が注目されています。
これまで主流であった銅ケーブルに対し、コスト・供給・環境の観点から見直しが進んでいるためです。
本記事では、アルミケーブルが伸びている背景と今後の動向について、設計・積算の視点から解説します。
なぜ今、アルミケーブルなのか?
銅価格の高騰
近年、銅の価格は世界的に上昇傾向にあります。
背景には以下のような要因があります。
・再生可能エネルギーの拡大
・EV(電気自動車)の普及
・電力インフラ・データセンターの需要増
また、地政学的リスクによる供給不安も考えられます。
参考記事:ケーブル価格高騰の背景とは
銅価格の高騰により、ケーブル価格への影響が顕著となっており、下がる兆しは見えません。
そんな中、注目されているのが銅より安価なアルミです。
コストメリット
アルミは銅に比べて、「材料単価が安い」「軽量で運搬・施工コストを抑えられる」といったメリットがあります。
ただし注意点として、
・同じ電気容量の場合、銅ケーブルに比べてサイズが太くなる
・酸化や腐食防止のため、専用端子と接続部の処理が必要になる
など、単に材料単価を比較するだけではなく施工条件を含めた総合的な検討が必要です。
軽量化による施工性の向上
アルミケーブルは銅の約1/3の重量です。
そのため、
・幹線ケーブル敷設の省力化
・高所配線の負担軽減
・搬入計画の柔軟性向上
といった効果が期待できます。
アルミケーブルの課題
しかし、アルミケーブルには以下の課題もあります。
接続部の信頼性
アルミは空気に触れると表面に強固な絶縁性の酸化被膜を形成し、そのままでは電流が流れにくくなるため、発熱・焼損のリスクがあります。
専用のアルミ端子やコンパウンド(導電性グリス)を使用し、通電時の温度上昇と接合部の劣化を防ぐなどアルミケーブル特有の対策を施す必要があります。
導電率の違い
アルミケーブルの導電率は銅の約60%程度です。
そのため、ケーブルのサイズアップが必要になります。
また、それに合わせた配管・ラック計画の見直しが必要となります。
設計・施工の慣れ
銅ケーブルを採用する前提の設計施工文化が根強いため、今後は設計者、施工者双方の知識のアップデートが必要となります。
今後の動向予測
アルミケーブルのメリットだけ見ると、銅からアルミに置き換えた方が良いと言えます。しかし、アルミケーブルの課題である「接続部の信頼性」を考えるとすべてのケーブルにアルミを適用するのは妥当ではありません。
今後は価格・施工性のメリットが大きい幹線ケーブルにアルミを採用し、二次側は従来の銅を採用するといった流れになると思われます。
まとめ
アルミケーブルは単なるコストダウンではなく、銅の価格変動リスクへの対応、施工の効率化と人材不足への対応といった観点から、今後の電気設備設計において重要な選択肢になるのではないでしょうか。
「安いから採用する」ではなく、全体最適で有利かどうかで判断することが重要です。
・設計と積算を分けた客観的評価
・複数パターンの概算コスト比較
・実際の施工を踏まえたコスト分析 など
が必要不可欠です。
当社では概算コスト検討から実施設計・積算までトータルでのサポートが可能です。
ご入用の際は、お気軽にお問い合わせください。
著者情報 AUTHOR
大学中退、就職した施工管理会社の倒産、仲間との起業、そして過重労働からの脱出など、あらゆる難局を越えてついにたどり着いた自分たちの理想の会社。経営者として分からない事ばかりだが、日々試行錯誤し、より良い会社にすべく奮闘中。
電気施工管理8年・設備設計事務所9年を経て、現在に至る。取得資格
- 第三種電気主任技術者 H11年12月取得
- 第一種電気工事士 H12年1月取得
- 2級管工事施工管理技士 H13年2月取得
- 建築設備士 H22年6月取得
- エネルギー管理士 H23年11月取得
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