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2026.04.06

第3次トップランナー基準とは?

近年、脱炭素社会の実現に向けて、建築設備にも一層の省エネルギー化が求められています。
その中でも重要な設備のひとつが「変圧器」です。

本記事では、変圧器に関する第3次トップランナー基準について、初心者にもわかりやすく解説するとともに、設計・積算への影響についても触れていきます。

 

トップランナー基準とは?

トップランナー基準とは、日本の省エネ政策の一つであり、市場で最も優れた省エネ性能(トップランナー)を基準として、将来の目標性能を定める制度です。
この制度は省エネ法に基づき、家電製品や自動車だけでなく、変圧器などの産業機器にも適用されています。

つまり、メーカーは「現時点で最も効率の良い製品」を基準に、それ以上の性能を目指す必要があるという仕組みです。

 

変圧器におけるトップランナー基準の変遷

変圧器に対するトップランナー基準は、これまで段階的に強化されてきました。

第1次:2006年~
第2次:2014年~
第3次:2026年~ ※4月1日より第2次トップランナーの出荷は原則できなくなりました。

第3次では、特に以下の点が強化されています。

・無負荷損、負荷損の低減
・より高効率な材料(アモルファスなど)の採用促進
・実使用に近い条件での評価

 

第3次トップランナー基準のポイント

1)エネルギー損失のさらなる低減

変圧器は常時通電されるため、わずかな損失でも年間では大きな電力消費になります。

第3次基準では以下の損失低減が求められています。

無負荷損(鉄損)の削減
負荷損(銅損)の削減

特に無負荷損は24時間発生するため、その削減は省エネ効果がとても大きくなります。

2)評価方法の見直し

従来よりも実際の使用状況に近い評価方法へと見直されています。

これにより、
・実運用での省エネ効果がより重視される
・カタログ値だけでは判断しにくくなる

といった変化が起きています。

3)高効率変圧器の普及促進

第3次基準では、アモルファス変圧器などの高効率機種の普及が強く意識されています。

これにより、初期コストはやや高いが、長期的には電気代削減で回収可能

という「ライフサイクルコスト重視」の考え方が重要になります。

 

設計・積算への影響

第3次トップランナー基準は、単なる制度変更にとどまらず、実務にも大きな影響を与えます。

 設計への影響

寸法、重量が大きくなるため設置場所、スペースの検討が必要です。

特に既設更新では、既存キュービクル内に収まらない可能性が高いため、盤面や基礎の増設が必要となってきます。
電気室内での更新では設置スペースが限られるため、特に注意が必要です。

積算への影響

建設物価や積算資料などの刊行物に第3次トップランナー変圧器の単価は未掲載です。
(2026年4月現在)

その為、メーカーへの見積徴収が必要となりますが、第2次と比べ大きく単価が上昇しているため注意が必要です。

また、従来の感覚の概算が通用しにくくなるため、見直しが必要かもしれません。

 

まとめ

第3次トップランナー基準は単なる規制強化ではなく、

・設備投資の判断基準を変える
・設計の考え方を変える
・積算におけるコスト感覚を変える

といった大きな変化をもたらします。

今後は、「高効率化 × コスト × 実運用

このバランスをどう取るかが、設計・積算の重要なポイントになるのではないでしょうか。

 

著者情報 AUTHOR


 
大学中退、就職した施工管理会社の倒産、仲間との起業、そして過重労働からの脱出など、あらゆる難局を越えてついにたどり着いた自分たちの理想の会社。経営者として分からない事ばかりだが、日々試行錯誤し、より良い会社にすべく奮闘中。
電気施工管理8年・設備設計事務所9年を経て、現在に至る。

 取得資格

- 第三種電気主任技術者   H11年12月取得
- 第一種電気工事士     H12年1月取得

- 2級管工事施工管理技士    H13年2月取得
- 建築設備士        H22年6月取得

- エネルギー管理士     H23年11月取得

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